なぜグローバリゼーションで豊かになれないのか

○日米の実質長期金利を比較してみよう。〜政策金利の差ほどには、実質長期金利の差は大きくない。 p.6

○世界に先駆けて人口減少社会に入った日本の潜在成長率は、相対的に低くならざるを得ない。相対的に低い成長しか期待できないにもかかわらず、同じ金利を支払わなければならないから、引き締めなのである。 p.8

○慢性的引き締め状態から抜け出す方法は二つしかない。潜在成長率を引き上げるか、資本コストを下げるかである。前者を目標として掲げるのは当然である。しかし、実現は難しい。〜自己資本比率を下げて、言い換えると財務レバレッジを上げて、負債コストと株主資本コストの加重平均を下げる方向で対応するほかないだろう。ROAが借入金利子率よりも高い現状においては、それは合理的な選択でもある。〜企業は配当性向を上げることにより、日本人を株式市場に呼び戻すことに成功するなら、かえって資本コストを低下させることができるのである。〜まさに、脱グローバリゼーションによって、日本株は甦るのである。 pp.183-184

(書きかけ)

□企業が、配当利回りをあげ、直利思考の日本人がそれを買い、株式の期待リターンが下がる。=グローバル競争と距離をおく(外国人投資家を減らす)ことで、日本株のバリュエーション構造をかえる。
それが、労働分配率を上昇させ、豊かさを実感できる構造をつくるのではないか。という提言。

□北野さんのようなストラテジストと出会えたことは、前の職場で得た大きな財産だ。退職後、彼からもらったメールはお守りとして後生大事にするつもりだ。