容疑者ケインズ
- 作者: 小島寛之
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2008/08/01
- メディア: 単行本
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○ケインズの金融市場観は、その特有の「不確実性」認識にあるといっていい。
〜経済参加者が直面する不確実性を、「終わってしまって変えられない過去と確率的にさえ推測できない未来の狭間で揺れ動いている現在」というように捉えている。 p.74
○今回直面しているサブプライムローンの混乱は、「リスク」ではなく真の「不確実性」との遭遇 p.75
○金融市場に、「ナイトの不確実性」が出現した場合のマックスミン戦略とは、いうまでもなく、危険な金融商品から完全撤退することである。 p.80
□「ナイトの不確実性」は今回の金融混乱のキーワードのひとつ。
○「ナイトの不確実性理論」こそがケインズの貨幣論にもっとも近いところにあるのではないか p.133
○人は確率さえ計算できないようなナイトの不確実性や曖昧性のある消費にいつも直面している。それらは情報不足のために、人の決断をためらわせる性質を持っている。そして、その不安を打ち消し、優柔不断という甘美な果実を与えてくれるからこそ、貨幣を保有するのである p.135
□書店でケインズ関連書籍がたくさん並んでいるに気づいた。今回の金融危機、財政政策で再び目が向けられていているのであろう。
□第三章 人はどのように「誘惑」されるのか は、次に読もうと思っている本、「誘惑される意志」につながる内容。
なぜグローバリゼーションで豊かになれないのか
なぜグローバリゼーションで豊かになれないのか―企業と家計に、いま必要な金融力
- 作者: 北野一
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2008/06/27
- メディア: 単行本
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○世界に先駆けて人口減少社会に入った日本の潜在成長率は、相対的に低くならざるを得ない。相対的に低い成長しか期待できないにもかかわらず、同じ金利を支払わなければならないから、引き締めなのである。 p.8
○慢性的引き締め状態から抜け出す方法は二つしかない。潜在成長率を引き上げるか、資本コストを下げるかである。前者を目標として掲げるのは当然である。しかし、実現は難しい。〜自己資本比率を下げて、言い換えると財務レバレッジを上げて、負債コストと株主資本コストの加重平均を下げる方向で対応するほかないだろう。ROAが借入金利子率よりも高い現状においては、それは合理的な選択でもある。〜企業は配当性向を上げることにより、日本人を株式市場に呼び戻すことに成功するなら、かえって資本コストを低下させることができるのである。〜まさに、脱グローバリゼーションによって、日本株は甦るのである。 pp.183-184
(書きかけ)
□企業が、配当利回りをあげ、直利思考の日本人がそれを買い、株式の期待リターンが下がる。=グローバル競争と距離をおく(外国人投資家を減らす)ことで、日本株のバリュエーション構造をかえる。
それが、労働分配率を上昇させ、豊かさを実感できる構造をつくるのではないか。という提言。
□北野さんのようなストラテジストと出会えたことは、前の職場で得た大きな財産だ。退職後、彼からもらったメールはお守りとして後生大事にするつもりだ。
READING HACKS
READING HACKS!読書ハック!―超アウトプット生産のための「読む」技術と習慣
- 作者: 原尻淳一
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2008/10/01
- メディア: 単行本
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○現代版読書カードはブログに集約できる p.198
○朝はアウトプットの時間とする p.204
□HACKSシリーズは前から気になっていたけど、初めて読んだ。すぐに真似してみようというアイデアがたくさん提案されていた。読書にのめり込むためのきっかけ作りという点では勝間理論に相通ずる物を感じた。
プールサイド
職がなくなって1週間がたった。
ジムにいって、プールで泳いで、プールサイドのデッキチェアで昼寝をし、起きて本を読んで、また昼寝をして。
そんなセレブの様な生活も、早くも飽きてしまった。
やはり、時間があると人は考え、悩む。
少し前まで、エラそうに学生に言っていた言葉を自分に投げかけてみる。
・自分が何者で、何になりたいのかを突き詰めて考えろ。
・惰性にまかせず、他人の評価を気にせず、自分のものさしで、物事を決めろ。
自分の前いた会社に興味をもち、説明会にきてくれた学生に対して、いつも言っていたこれらの言葉は、皮肉にもその会社をクビになって、初めて自分自身に向けられることとなった。
自分が何になりたいかも考えず、惰性で働いていた。
そろそろ考えることから逃げていていい時期は終わった様に感じる。
明日は、プールサイドで、自分自身と向き合ってみようと思う。